T−19
女の子のデザインのイラストの時は、
なんの爬虫類を紛れ込ませるかは、そんなに悩んだりはしないのですが、
ほぼ爬虫類のみのデザインの時は、基本的にはいわゆるポピュラー種か、
誰もが憧れる、垂涎の種を選ぶようにしています。
自分が個人的に好きな種は、女の子のイラストのものに使えばいいのですし。
女の子デザインのものは、比較的爬虫類と縁があるユーザーさんばかりではない場合も多いので、
好き嫌いが別れる種などは、こちらで使用するようにしています。
そんなこんなでど爬虫類な物を作るのに選んだのが、フトアゴヒゲトカゲで、
数あるトカゲの中では、最も多く飼われているトカゲだと思います。
モデルはうちで飼っているフトアゴヒゲトカゲの山芋ちゃん(笑)
なんでもそうですが、自分で飼っている生き物というのが、
一番しっくりと来るというのもありますね。
飼っていない生き物って、やっぱり細かい部分で、
実際とは違ったりしてしまいそうですし。
思惑通りに、なかなかイベントや通販でも、
比較的によく出てくれるこのTシャツですが、
うちのTシャツの中では、唯一印刷用の版が二枚あったりします。
Tシャツにイラストなどを印刷する場合、
シルクスクリーン印刷と言う手法を使います。
うちの場合、必ずホワイトのTシャツをラインナップしますから、
まずはそこでボディカラーが一つ決まります。
いくつか例外はありますが、ほとんどの場合、
ホワイトのボディの時は、ブラックのインクで印刷しています。
白黒って言うのが、ある程度アトリエバニラのカラーだって、浸透しているだろうってのもあるし、
とりあえず、ホワイトボディにブラックって言うのが、
イラストが一番映えると思うからです。
うちの場合、基本的にボディはホワイトとは別にカラーのボディは一つだけで、
ロットの関係で、カラーのボディもだいたい黒インクでの印刷になります。
色変えするとコストがかかるからです。
そして、ほとんどの場合、淡色系のカラーボディしか使えない事が多かったりします。
どうしてかと言うと、ネイビーやブラウンなどの濃色のものに黒インクで印刷をすると、
視覚的にもちろんイラストは目立ちませんし、
だからと言って、同じ版でTシャツより薄い色で印刷すると、
反転した感じになってしまうし、思った感じにはならないのです。
そこで、反転版と言うのを作るのですが、
名前の通り、元のイラストを反転させた盤で、
これを作る事によって、同じタッチの濃色のTシャツを印刷する事ができるようになります。
もちろん、製版はホワイト、淡色用と二版必要になるし、
そういう意味では、このフトアゴヒゲトカゲTシャツは、
最もコストがかかってしまったTシャツでもあります。
本当はいろんなTシャツで、濃い色のものを使いたいのですが、
コストの関係と、反転版を作るのが結構な手間なので、できていなかったりします。
デザインによっては、特に女の子系のものなんかは、
そのまま単純に反転させても無理な場合も多々ありまして、
なかなか手付かずの状態です。
おかげ様で、フトアゴヒゲトカゲのTシャツは、
うちの爬虫類系のTシャツの中でも、
よく出てくれるので助かりますし、
もちろん、ポピュラー種を選んだ恩恵でもあるかなって思います。
最近、比較的爬虫類色が薄いTシャツが多いですが、
また何かドーンとカラーを前に押し出したものも、
作っていきたいですね。